挙式の日がきまり、新居もきまると花嫁道具をそろえ、荷造りして挙式まえに新居に運びこみます。
むかしはこの荷物送りも結婚の儀式の一部とされ、暦のよい日を選んだり、格式を重んじたり、したものでした。
現代では一般に、荷物送りは結婚式と切りはなして行なわれます。
日時としては、挙式の一週間ぐらい前の日曜日などが選ばれます。
荷物はなるべく午前中に着くようにします。
荷宰領とは、当日の荷物の受け渡しの責任者です。
一般には、身内、知人のなかからそれにふさわしいしっかりした人に依頼します。
荷宰領の役目としては、まず当日は早目に花嫁宅に来て、荷物の積み込みの確認をすることです。
積み込みが終わったら祝い酒をくみかわし、「本日はご多忙のところご苦労さまです。
目録のとおり先方へおとどけくださいますよう、よろしくお願いいたします」
「承知いたしました。たしかにおとどけしてまいります」
とあいさつをかわして、荷物目録とカギを受け取ります。
荷宰領は荷物と目録を照合し、確認したうえで出発します。
媒灼人は新郎側で待ちます。