2015年1月アーカイブ

ヘレン・フィッシャー女史は文化人類学者ですが、動物としてのヒトを考えると、4年に1回はメスが主導する形で離婚する、という意味のことを『愛はなぜ終わるのか』という著書で書いています。

これは夜の生活に弱くなったオスをメスが見捨てるからで、現代の離婚状況を巧みに摘出しています。

ところがフィッシャー女史はまったく指摘していませんが、故意に夜の生活を弱くするオスもいるのです。

最初から国際結婚するつもりはなかったのに、さまざまな理由から結婚式を挙げざるを得なくなり、一時的に夫婦にはなったものの、できるだけ早く逃げたいというオスがこれに当たります。

なぜそんなに別れたいかというと、結婚相手にはできるだけ保守的な女性を選びたいからで、そのタイプがさがせないうちに、遊び用のメスにがんじがらめになってしまった、というのが偽らざる男の気持ちでしょう。

日本の男は仕事でも恋愛でも保守的な動物です。

口先だけは勇ましくても、新しい部署にはいきたがりませんし、新しい女も心の中では大嫌いです。

ここを間違えてはなりません。

これは昔から狭い村落社会で暮らしていた頃の遺伝子が伝わっているからで、新しいことをすると長老たちに睨まれたからでしょう。


国際結婚か国際遊びか

あなたの目的が国際結婚か国際遊びかによって、恋愛パターンを決めるのがもっとも賢明な方法です。

女性の場合と違って、男は結婚用の女と遊び用の女とを、心の中ではきっちり分けていることを知っているでしょうか?

いや、知っていれば、それほど泣きを見ることはないかもしれません。

恋愛にさんざん慣れているクラブのホステスでさえも、自分がその渦中に入ると、見えなくなるといいます。

山口洋子は直木賞作家ですが、むしろそれより「よこはま・たそがれ」の作詞家で『愛する嘘を知っていますか』などのエッセイストのほうが有名です。

その上彼女は銀座の超高級クラブ「姫」の経営者ママでもありました。

彼女は私に「ここにいるホステスは全員自殺未遂の経験者よ」と話したことがありますが、それほどベテランの彼女たちでさえも、自分が遊び用の恋人なのか、妻にしてもらえる恋人なのかに迷うということです。

仮に男に対し、


「私をどう思っているの?本当は遊びに都合のいい女ぐらいにしか考えていないのでしょう?」

と迫っても、

「バカいうんじゃない」

と、笑って否定されるのがオチで、心の奥のまたその奥を覗くことはできません。

しかしその心の奥底では「この女は女房向きではないな」と、はっきり決めているものなのです。

とはいえ、だから結婚できない、というわけではありません。

女と違って男には、別れることを知りつつ、結婚するケースがあるからです。