2014年2月アーカイブ

日本政府発行のパスポートを持っているかぎり、それが私の国籍証明だとは思っていたが、その根拠が戸籍であるということには、まだ気づいていなかった。

とにかく私は日本人として、そして夫はブラジル人として、ベルギーの役所へ必要な書類を届け、結婚したい旨を伝えた。

数日後、ルーヴァンの町だけに配られる新聞の片すみに、近く結婚する人の名が載り、私たちの名前もそこにあった。

名前を発表するのは、二重婚、あるいは財産分配の問題などを避けるためという。

いよいよ結婚の日。

ベルギーは役所でも結婚式をする。

私はサインだけすればいいめだろうと考えていたが、それでも少し着飾って出向いた。

ベルギーの人はほとんどカトリックなので役所で結婚式をし、その後、教会でまた結婚式をする。

私たちは宗教の儀式はやらないことにしていたので、軽い気持ちでいた。

が、15世紀に建てられたゴシック様式の立派な市役所に一歩足を踏み入れると、多くの友達の参列もあり、なんだか気持ちが引きしまるような思いだった。

みんながぞろぞろ入っていった部屋が、結婚式用のものかどうか確かめなかったが、参列者のためにも椅子が並べられてあり、係官を前にして新郎、新婦がすすみ出る場所が設けられていた。

国際結婚

国際結婚が公式に成立するための方法は国によって違います。

日本のように役所に届けるだけでよいところもありますが、宗教的な儀式ですますところもあります。

前者を民事婚、後者を宗教婚といい、これらのどちらをも認めている国もあります。

民事婚のなかには、届けるだけでよい届出婚、役所で儀式を行う儀式婚や、本国にいないため外国にある自国の大使館に結婚を届ける外交婚などがあります。

世界はひろいのだから、そのほかにもいろいろあるのでしょうね。

〈民事婚〉
日本では、市区町村役場に所定の「婚姻届」を出すことで結婚が成立します。

ただ日本人が外国人と結婚するときは、ほかの書類も必要です。

くわしくは「日本で結婚するとき」というキーワードでネット検索をしてみて下さい。

世界の多くの国がこの民事婚を採用していますが、フランスやベルギーのように、結婚式の前に結婚を公的に発表する義務があるところもあります。

これは市役所(外交婚の場合は大使館)の決められた場所に結婚する予定の二人の名前を公表し、この結婚に異議がないかどうかを問う(重婚を防ぐ)ためだとされています。

そして、結婚式が役所でも行われます。