2013年5月アーカイブ

人間は、長い間、他の動物と同じように祖先から受け継いだ感覚に基づいて自然の中で生活してきました。

自然の生活は経験によって得られた知識が基になりますが、時には、それまでの経験を超える事物に遭遇することがあります。

そのような時、初めはとまどい、驚きますが、繰り返し遭遇することによって、その事物に興味を抱いていっただろうと想像できます。

態度、行動が日本人の中に育っていないという指摘があります。

国際化時代での感じ方、考え方、態度、行動を獲得することと、個人のアイデンティティをどのように獲得するのかということが、重要な課題となってきました。

国際人として行動することと日本人であることとをどのように折り合わせるのかということです。

日本人の中には、国際人として行動するということは、生まれ育った日本の文化状況から脱却しない限り、無理だと主張する人もいます。

日本人が長い間つくり上げてきた意識の深層部分がまだまだ他の文化に対して開放されていないため、異なった事柄との接触に不慣れなのです。

だから、日本人としての意識、考え方、行動に固執しすぎないことが、国際人として行動するうえでプラスになることがあります。

異なる文化と接したとき

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日本人は、異なった文化に国内外で接触し、かつては思いもしなかった量と質の文化ショックを体験しています。

そのショックはこれまで日本人がなじんできた感じ方、考え方、態度、行動、生き方を揺るがしています。

自分のやり方や生き方が通用しないと、人は不安に陥ります。

不安のままでは落ち着きません。

そこで、不安を解消するために、特別な態度や行動を取ることになります。

その時の態度、行動は人によって違いがありますが、共通した傾向を見いだすこともできます。

今まで紹介してきた青少年が直面している事例からも、文化ショックに出会った時の人間の態度や行動がうかがえます。

文化ショックに出会った時引き起こされる不安を解消するためには、多くの人が示す反応、態度・行動をあらかじめ把握しておく必要があります。

他の国や他の国の人びとに接した時、素朴な関心を抱く態度、行動は世界に共通して見られることです。

自然現象に限らず人間の世界で起きる事柄に対して、多くの人が自分から関係を持とうとして働き掛けることがあります。

利害や優劣などについて慎重に判断した結果としてでなく、気軽に関心を持ってのことです。

興味とも言える素直な心理です。