人間は、長い間、他の動物と同じように祖先から受け継いだ感覚に基づいて自然の中で生活してきました。
自然の生活は経験によって得られた知識が基になりますが、時には、それまでの経験を超える事物に遭遇することがあります。
そのような時、初めはとまどい、驚きますが、繰り返し遭遇することによって、その事物に興味を抱いていっただろうと想像できます。
態度、行動が日本人の中に育っていないという指摘があります。
国際化時代での感じ方、考え方、態度、行動を獲得することと、個人のアイデンティティをどのように獲得するのかということが、重要な課題となってきました。
国際人として行動することと日本人であることとをどのように折り合わせるのかということです。
日本人の中には、国際人として行動するということは、生まれ育った日本の文化状況から脱却しない限り、無理だと主張する人もいます。
日本人が長い間つくり上げてきた意識の深層部分がまだまだ他の文化に対して開放されていないため、異なった事柄との接触に不慣れなのです。
だから、日本人としての意識、考え方、行動に固執しすぎないことが、国際人として行動するうえでプラスになることがあります。