国際結婚の離婚の「破たん主義」

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日本の裁判離婚で、離婚原因として認められているのは、不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、回復の見込みのない強度の精神病、婚姻を継続しがたい重大な事由(夫の過度の暴力、姑との極度の不和、変態性欲等)で、これ以外の理由で離婚を求めることはできません。

また、有責主義といって、原則的に離婚原因のある者からの離婚請求は認められません。

これとは別の考え方に、アメリカ、ヨーロッパなどで採用されている破綻主義があります。

誰に責任があるかではなく、既に結婚生活が破綻し、それ以上結婚を継続していくことが困難であることを理由に、離婚を認める方法です。

これですと、愛人ができた側が相手に離婚を求めるというような、日本では認められない理由でも、離婚請求ができることになります。

最近は日本でも破綻主義の裁判事例がいくつか報告されています。

さて、離婚が成立すると、子どもは誰が引き取るのか、養育費や財産分与はどうするのかという問題が出てきます。

どちらが子どもを引き取るのかは、話し合い、調停、裁判の段階で決定しますが、最近の傾向としては、母親が引き取ることが多くなっています。

したがって、子の養育費は父親が払う場合が多いのですが、その額は、調停・裁判離婚の場合で、子ども1人につき、2?4万円、協議離婚の場合は、それ以下か、場合によってはゼロということも少なくありません。

 

 

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