見合い結婚の媒妁人

見合い結婚の媒妁人といっても、かならずしも、見合いからめんどうをみてきたカップルの媒妁とは限りません。

友人や友人グループがとりもったカップル、交際会や相談所を通しての見合い組の媒妁人は、恋愛結婚同様、ほとんどが名誉媒妁人ということになります。

また、紹介したり、世話をすることは好きでも、「挙式のときの媒妁人はどうも・・・」という人たちもいますので、昔ふうのお見合いで知り合ったカップルの結婚式でも、名誉媒妁人やビジネス媒妁人という場合もあるわけです。

媒妁人が仲にはいって、結納交換の儀式をすることは少なくなりました。

もっとも、地方へいくほど、恋愛、見合いをとわず、人をたてて結納交換をする率が高くなりますから、地域によっては、大半が仲人をたてて、結納交換をしているところもあります。

また、媒妁人を男性側、女性側からそれぞれ一組ずつ、計二組をたてるならわしの地方もあります。

さらには、媒妁人のほかに、「はね親」をたてる地方もあります。

この地方では、はね親夫婦が、媒妁人の役めを果たしますから、媒妁人夫妻は、挙式時だけの形式的な存在になります。

「はね親」には、兄や姉夫婦、伯父や叔父夫婦というように、肉親や親せきの年上の夫妻がなるならわしがあります。



見合い結婚の長所と短所

・長所
見合い結婚のよい点は、少なくとも、何人かの人が、相手をみてくれるということです。

とくに、世話好きな年配者がおぜんだてする、昔ふうな見合いや、大学教授などが主催する交際会を通じての見合いでは、当人たちより、社会的、経験的に、人を見る目がつちかわれた人たちが相手をみてくれることになり、それだけに、見まちがいがないといえましょう。

それらの人の観察や、両親の観察にパスした相手で、さらに、本人どうしも気に入って結ばれるなら、これほどの良縁はないはずです。

結婚後、万一トラブルが起きた場合でも、両親や仲人さんなど、結婚前に力になってくれた年長者に相談もしやすく、それらの人をまじえて、冷静に対処できますから、解決もはやいという利点があります。

恋愛結婚より、見合い結婚に破たんが少ないのも、とうぜんといえましょう。

しかし、見合い結婚にも、いろいろ欠点があります。

・短所
恋愛結婚の利点は、そのまま、見合い結婚の欠点につながるといえますし、見合い結婚の最大の欠点は、仲人口にのせられた人たちがいるということです。

身上相談にくる人に、このような例が多く、問題もこじれやすく、解決しにくいという面をもっています。

したがって、仲人をする場合、意識的にはもちろん、結果的にも仲人口にのせることのないよう、じゅうぶん注意されたいものです。


恋愛結婚の媒酌人

恋愛結婚の増加にともない、恋愛結婚の媒酌人役を頼まれる機会が、ますます多くなってきました。

ふたりがいっしょに頼みにくる場合や、両親をとおして頼んでくる場合など、いろいろですが、多くは、恋愛結婚の媒酌人は、結納交換にまで立ち会うといったわずらわしいことをしないですむ時代になりました。

恋愛結婚では、媒酌人をたてて結納交換をするケースが、少なくなったわけです。

恋愛しているふたりから、挙式時の媒酌人役を頼まれるのは、会社の上司がもっとも多く、次に両親や父親の友人、知人にあたる人たちの順です。

学校時代の恩師をたてる人たちもいますが、ほとんどが大学時代の恩師で、小・中・高校時代の恩師は、披露宴に招待して、テーブル・スピーチをしてもらうのは多くても、媒酌人にたてるのはあまりありません。

内輪に、質素な結婚式をあげる人たちでは、伯父・叔父さん夫妻の媒酌人がひじょうに多いといえます。

最近は、ふたりとあまり年齢がちがわないような、先輩とか友人が媒酌人というのもあります。

いずれにしろ、恋愛結婚がふえるにしたがって、だれでも媒酌人を頼まれることがありうる時代になってきたといえましょう。

とくに、会社で管理職の地位にある人は、ますますそのような機会が多くなっており、部下から媒酌を頼まれるくらいの人間性と心がまえを持っていなければならないのではないかとさえ思われます。


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■その他の出会い
男女の恋愛の動機についていろいろ数えあげればきりがありません。

見合いから恋愛へのケースも少なくない。

スキーに、スケートに、旅行にと、適齢期の女性が男性以上に出かけるようになった時代を反映して、旅先で知り合いになり、恋愛に発展していく人たちもかなりいます。

また、交通事故など、知り合いのキッカケは不運でも、それが縁で恋愛にまで発展し、結婚していく、結果はハッピー・エンドというカップルもいます。

時代とともに、男女の知り合いの動機や恋愛の動機は、ますますバラエティーに富んでいくことでしょう。


■恋愛結婚の短所
しかし、恋愛結婚にもそれなりの欠点があり、せっかくみんなに祝福されて結婚しながら、破たんをきたしている人たちも、ひじょうに多くいます。

その破たんは、「あばたもえくぼ」式の恋をし、相手を美しく誤解してしまっていたという、恋愛の最大の欠点に起因しているのがほとんどです。

恋は、このような誤解を生みやすいという要素をもっています。

見合い結婚よりも、恋愛結婚に破たんが多いのは、恋愛は盲目的な人たちが多いかを物語っています。

ただたんに、好きだからいっしょになれさえすればよいという考えでは、一生を誤ります。

恋愛中でも、周囲の意見に、冷静に耳をかたむける態度が必要といえます。



・同級生や先輩後輩
昭和46年は、やたらに若く、学校が同じとか近い人たちどうしの結婚が目だちました。

平均年齢が男27歳前後、女24歳前後というのがそれまでの傾向でしたが、46年の春ごろから急に、男女とも22歳前後の人たちの結婚が目だつようになり、なかにはふたりとも20歳以下とか、女性にいたっては、春に高校を卒業したばかりという人たちの結婚式の司会を、かなりしたものです。

マスコミが扇動的にまきちらした「おさな妻」ブームが、実際に現われた感じです。

このような、若い人たちの場合は、学窓を出てからの年月が浅く、社会での活動や行動の範囲もせまく短いものですから、とうぜんの結果として、学校時代の同級生とか、先輩後輩の間がらといった学生時代に、すでに恋愛をはじめていたカップルが、圧倒的に多いのが特徴です。

小学校の1、2年から、「ボクはあの子が好きだ」と公言してはばからない時代ですから、こんごは、このような例で結ばれていくカップルが、ますますふえてくることでしょう。

・恋愛組
恋愛組のなかには、はじめは見合いで知り合いながら、結婚までの問に恋愛にいたっている人たちも含まれるのが一般的な傾向です。

それは、「見合いか恋愛か」ときかれた場合、答える側の心理として、すこしでも恋愛の要素があれば「恋愛」と、かっこいい答えで返すことになるからです。

したがって、昔式の見合いだけに限定せず、「友だちが紹介してくれた」とか、「先輩が引き合わせてくれた」とかいうように、最初は、なんらかの形での見合いであったものまで入れると、見合いから恋愛へ発展していくケースも、けっして少なくありません。



出会いの種類 通勤通学・文通

・通勤や通学での出会い
通勤や通学の電車やバスがいっしょで、毎日のように顔を合わせているうちに恋をするようになった、という人たちも多いようです。

最初のうちは、どちらかが乗る時間を合わせたり、同じ車両に乗るようにしたり、苦心していますが、しぜんに、相手にもそれがわかるようになり、交際するようになったというケースが、通勤通学の乗り物から結ばれていくカップルの、大半を占めているようです。

・文通を通じて
今は携帯電話も復旧しているので、文通はひと昔前の出会いになるでしょう。

男女交際が、今日ほど公然と、自由にできなかったころは、文通をはじめたのが縁で文通に恋の夢をたくす人がたくさんいました。

ただ、そのころから現在にいたるまで、変わっていないのは、文通による男女交際は、中、高校生かそれと同じ年代に多いということです。

それは、その年代が、もっともロマンチックな夢をえがく年ごろであり、未知の土地にあこがれる年ごろだからです。

手紙には夢があり、異性からのたよりは、まさに、ほのぼのとした夢の訪れでもあります。

新聞でも、週刊誌でも、雑誌でも、文通を希望している人たちどうしが手軽に相手を見つけることができるように、文通したい人がハガキで申し込めば、その旨、掲載してくれる欄を設けていました。

一度文通したい旨、掲載してもらうと、多いときには何十通もの反応があるそうです。

しかし、この年代に、未知の土地の未知の異性と文通した経験を持っている人は多くいますが、10人中9人までは、いつの間にかとだえてしまったといっています。

このように、文通が縁となり、熱烈な恋愛にまで発展していく人たちは、少ないようです。



出会いの種類 取引先・趣味

・会社の取り引き先カップル
最近、お互いが勤めていたところが取り引き関係にあったという関係で知り合いになり、交際するようになったというカップルも多くなっています。

どこの会社でも、営業活動が活発になり、セールスマンだけでなく、技術屋まで取り引き先を巡回するようになりました。

そのような男性は、仕事をしながら、広い範囲のなかから相手を見つけだせるようになったのです。

受ける女性の側も、まったく名まえも勤務先もわからない男性から声をかけられるよりも、勤務先や名前はいうに及ばず、ちょっと心がければ、仕事ぶりや人がらまでつかめる、取り引き先の男性から声をかけられるほうが応じやすく、最初から、気安く、コーヒーを飲みに行ったり、食事に行ったり、気がるにつきあいをはじめる人が多いようです。


・趣味を通じて
最近では、趣味というより遊びの場で知り合い、恋をするようになったという人たちが多いようです。

たとえば、ボウリング場やダンスホールなどで知り合ったとか、山や海のキャンプ場で知り合ったというように、正しくは、趣味といい切れない場合での結びつきが多いわけです。

以前のように、趣味で通っていたお茶の会で知り合い、しばしば顔を合わせるうちに恋するようになったとか、音楽鑑賞が趣味で、レコード・コンサートや演奏会などで、ときどき顔を合わせているうちに、恋愛にまで発展したというように、真の意味での趣味を通しての動機は少なくなったようです。

逆に、ほかの動機で恋愛するようになってから、一方が他方の趣味につきあっているうちに、双方の共通した趣味になったという人たちもふえています。

それだけ、ほかの面で知り合う機会が、男女ともに多くなったということでしょう。


儀式や礼法は、宗教の違いによって(無宗教の場合を含めて)、いちじるしい違いがありますが、それらのどれにも共通していることが一つだけあります。

それは、その結婚式が、結婚式の当事者である男女双方(新郎・新婦)の完全な合意にもとついてなされるものであるとの確認のもとに行なわれるということです。

(ここで、〈完全な合意〉というのは、相互の深い愛と理解から生まれるものであることはいうまでもありません。)

このことは、〈婚姻は両性の合意のみに基いて成立>するという憲法の精神にも添うもので、極端にいえば、結婚は、当事者である男女双方の完全な合意さえあれば、式をあげず、披露宴をしなくても、立派に成立するわけです。

現に、世間には、「費用がない」という理由からだけではなしに、「式や披露宴に多額の費用をかけるより、新居を整えた方がよい」とか「結婚は、当人たちの問題で、他人にひけらかす性質のものではない」などいう考え方から、二人だけで、あるいは親兄弟やごく親しい知友だけの立合のもとで式をあげ、幸福な家庭を築いている人たちも少なくありません。

それなのに、なぜ、まだ多くの人たちが、多額の費用をかけて、神前や人前で式をあげ、盛太な披露宴を開こうとするのかといえば、やはり、一生に一度のことだから、世間のしきたりどおり、神聖なものや知友たちの前で、永劫に変わるまいとの誓いを立て、できるだけ多くの人の祝福を受けて、結婚生活にはいった方がよいという考えからだといってよいでしょう。

みなさんも、この点を正しく理解されて、おたがいに愛しあえるよい伴侶を得て、幸福な結婚生活にはいられるよう祈ってやみません。

結婚通知はどう書くか

結婚披露宴に招待できなかった知友には、結婚通知状を出します。

結婚はしたが、披露宴をひらかなかった場合も同様です。

はがきを印刷する場合は、式をあげる前から頼んでおいて、新婚旅行から帰ってきたら、すぐにも出すようにします。

次は、結婚通知の一例を紹介します。


啓上 菊花薫る好い季節となりました。

みなさまにはいよいよご清適のこととお慶び申しあげます。

さて、私ども両人は、本月十五日、○○先生ご夫妻のご媒酌によって結婚し、下記にささやかな新居を構えました。

両人とも、ご承知のとおりの未熟者ですが、たがいに力を合わせて、明かるい家庭を築いてまいりたいと存じております。

どうぞ、今後ともいっそうのご厚誼を賜わりますようお願い申しあげます。

略儀ながら、ご挨拶まで。 

敬具

平成××年××月××日
○○県○○市○○町○○番地
大田太郎・京子(旧姓 小田)



お返しに添える礼状・披露宴出席者への礼状の例文を紹介します。

■お返しに添える礼状(一例)
拝啓 皆さまには、ますますご清栄のこととお喜び申しあげます。

さて、私どもの結婚に際しましては、ご丁重なお祝辞をいただき、そのうえ、お心のこもったお祝い品をお贈りくださいまして、まことにありがとうございました。

なにぶんにも、ささやかな新家庭で、諸事足らわぬなかに、まことに重宝な物をいただき、さっそく愛用させていただいております。

つきましては、本日、内祝いのしるしとして、心ばかりの品、○○デパートより配送申しあげました。

ご笑納いただければ、しあわせに存じます。

末筆ながら、今後ともよろしくご厚誼を賜わりますようお願い申しあげます。

まずは、お礼かたがたご挨拶まで。

敬具

■披露宴出席者への礼状(一例)
また、結婚披露宴に出席してくれた人たちへも新居の通知を兼ねて礼状を出します。

次はその例文を紹介します。

啓上 爽秋の候、いよいよご清適のこととお喜び申しあげます。

このたびの私どもの結婚にあたりましては、ひとかたならぬご芳情を賜わり、まことにありがとうございました。

おかげで、昨日、無事、新婚旅行を終えまして、表記の新居にはいりました。

至らぬ二人ですが、これからは、たがいに力を合わせ、足らわぬところを補いあって明るい家庭を築いていきたいと思っております。
どうぞこののちともによろしくご指導を賜わりますようお願い申しあげます。

略儀ながら、ご挨拶まで。

敬具


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